精油の値段、なぜメーカーや精油の種類でこんなにも違うの?

「精油」と「精油に似た液体」の区別がつくようになって、いざ精油を買おう!と色々なメーカーさんをめぐってみると、必ず出てくる疑問。

「どれも本物の精油なのに、なぜ値段に差があるんだろう?」

 

スィートオレンジ精油で比べても、5ml換算で800円のものから1,500円程するものもあります。この違いは何なのでしょうか?

ローズやサンダルウッドの精油はなぜあんなに高価なのでしょうか?

 

その価格差のワケはこんなところにあるのです。

●精油の値段の差はここにある

精油の値段、なぜメーカーや精油の種類でこんなにも違うの?

オーガニック精油とその他の精油

オーガニックという言葉を聞いたことがありますか?

 

オーガニックというのは、有機栽培という意味で、化学的に合成された肥料や農薬、防腐剤などを使用していないということ。

食品では「オーガニック野菜」が注目されていることで超健康志向の特に女性をターゲットに「オーガニックカフェ」や「オーガニックライフ」が流行っていますので、聞いたことがある方もいるかもしれません。

 

実はこの「オーガニック」という概念、「食品」においての定義はきっちり決まっていてオーガニックブームよりずっと前から日本に存在しています。

 

それは、「有機JAS」

有機JAS制度による「有機農産物の生産の原則」は大まかに下記のとおりです。

 

●農業の自然循環機能の維持の増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けることを基本とする。

●堆肥等による土づくりを行い、播種(はしゅ)・種付け前2年以上及び栽培中に(多年生作物の場合は収穫前3年以上、原則として化学的肥料及び農薬は使用しないこと

●遺伝子組み換え種苗は使用しないこと

 

詳細は農林水産省HPへ

http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html#seido

 

実は、精油にもオーガニックのものとそうでないものが存在しています。

 

精油のオーガニック基準は、国ではなく民間の認証機関が行っているのでそれぞれの機関によって基準がバラバラで選ぶのが難しいですが、認証マークのついている精油は、ついていないものよりも価格が高い場合が多いです。

 

また、第三者機関ではなく精油メーカ自体が管理をして自社の責任で有機かそうでないか記載しているところもあります。

 

オーガニック精油の選び方

オーガニック精油を選ぶときには、「第三者機関の認証マーク」を基準に選ぶか、精油メーカーの「信用力」で選ぶということになります。

 

認証マークはたくさんありますが、代表的なものはこちら

 

COSMOS ORGANIC(ヨーロッパの統一規格)

⇒BDIH(ドイツ),ECO CERT(フランス),COSMEBIO(フランス),ICEA(イタリア),SOIL ASSOSIATION(イギリス)の5団体が設立した国際NPO協会

 

USDA(United States Department of Agriculture)

⇒アメリカ連邦農務省認定

 

AB(Agriculture Biologique)

⇒フランス農務省認定

精油は体内に取り込まれる可能性がとても高いものですので、オーガニックを選ぶことは特別なことではありません。また、精油は植物の芳香成分を凝縮したものなので、つまり農薬も凝縮されていると考えた方が自然です。

やっと規格統一の一歩が踏み出されたばかりの発展途上の「精油のオーガニック認証」

今後、私たち消費者(特にプロではない一般のアロマが好きな人たち)が安心して精油を選べるように分かりやすい判断基準が作られることを期待したいですね。

植物の産地

どこで取れた原料を使った精油なのか。

これも、精油の価格を左右する要因のひとつです。

精油の原料となる植物は、世界各国で栽培されています。

例えばレモン。レモン精油はイタリア産のものが多いですが、今、国産のレモン精油もあります。同じレモン精油でも、国産物は割高。

 

鎮静や瞑想の香りとして根強い人気の「サンダルウッド」は、インドのマイソール産(santalum album)のものは大変高価で入手も困難です。

その代わりとして、オーストラリアやインドネシア産のサンダルウッド(santalum spicatum)が販売されています。それでも高価ですが、私たちにも手に取れる価格になっています。

 

学名はもとより、産地が異なる精油は香りや成分(効能)も異なってきます。

成分の違いは必ず香りに現れるので、迷ったら嗅ぎ比べて好きな方を選ぶといいですよ。

 

栽培量と希少性

精油は「農産物」に近い性質を持っているので大きな契約農場で大量に栽培されたものが原料になっているものはより価格を抑えられ、小さい個人農園で人の手で栽培されているものはその分高価になります。

 

目に見えない部分に価格の差が出ているということですね。

 

先ほど挙げたインド・マイソール産のサンダルウッドは「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されていて現在輸出が禁止されているためその希少性からも高額になっていて入手が困難です。

このような希少な植物から取れた精油もまた、高額になる要因になっています。

 

世界各国の植物が原料になっている「精油」

アロマセラピーで癒されながら、同時にその植物や原産国、環境の事に少し思いをはせるのもいいかもしれません。

いつ取れた精油なのか

オーガニック認証を取得していて、学名も原産地も同じなのに、価格が違う精油。

その価格の差は一体何なのか、私もずっと気になっていました。

 

その答えに今一番近いと思っているのが、「精油の鮮度」です。

 

ここからは私の推測になりますので、参考意見としてお読みいただければと思います。

世界広しといえど、精油原料の農家さんや、精油の蒸留所の数は限られています。

つまり1つの蒸留メーカーさんが数十の企業に、そのニーズに合わせたものを提供しているということ。

 

もちろんオーガニック精油は混ぜ物は禁止なので、アルコールや人工香料を混ぜたものを精油として販売しているというのは考えにくいです。そうなってくると、精油の「鮮度」によって価格が左右されていると考えるのが自然かなと思います。

 

分かりやすく言うと、新米と古米。

同じ北海道産ななつぼしでも、新米はつやや甘みがあり香りもいいのに対し、古米は価格が下がり品質は新米に劣ります。

 

どちらを選ぶかは、自分が何を求めているかですし、ニーズもそれぞれにあるので、どちらがいい悪いと言う訳ではありません。

「そういう考え方もあるのか」と一つの判断基準にしていただけたらと思います。

●まとめ

精油の値段、なぜメーカーや精油の種類でこんなにも違うの?

精油の値段の差の理由をご紹介しましたが、どれを選ぶかはあなた次第です。

価格の差にはきちんとした理由があることを知ると、価格だけを判断基準にして精油を選ぶことはなくなります。

 

アロマセラピーをこれから始めようと思っている方は特に、精油の値段だけに惑わされず表示の確認や、実際に嗅いで感じることが大切になってきます。

 

認定マークや産地は、精油を選ぶ上であまり注目していなかった点かもしれません。

次に精油を手に取るときは、ちょっと気にしてみてください。

新しい発見があるかもしれませんよ。